ブックタイトル資材事典 Vol.1

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概要

資材事典 Vol.1

クニモトもの語り現場からの創造―クサビ式型枠締付金物特許KSタイ― 1965年(昭和40年)当時の日本では、コンクリート型枠は3寸角(90mmの木バタ)を8番線で締め付けるというものだった。そんなある日、工務店の方から「クニモトさん、これからは金物の時代がやってくるよ」と教えて頂きました。そこで早速、ネジ式で締付ける金物を考案した。しかし、ネジで締め付ける方式はすでに先行メーカーの特許があり、私たちは別の方式を考えなければならなかった。 あのとき、先行メーカーの特許に出会っていなければ…。新しいものを創造する意欲は生まれなかったかもしれない。現場で働く人たちのために、少しでも良い商品を提供したい。その想いと数多くの現場を経験した結果生まれた、クサビ式「型枠締付金物、特許KSタイ」。クニモトはこの商品によって、文字通り業界にクサビを打ち込んだ。クニモトの「創造」というエンジンが、始動した瞬間だった。 元々締め付けるというのは、巻き付けることやネジで締め付けるだけではないはずだ。もっと他に良い方式があるのではないか。例えば、1.バネやカムを利用する 2.磁石を使う 3.クサビを打込む 等々があるが、建築の現場では、クサビ方式が一番合理的で実現的ではないか、という結論に達し、クサビで締め付ける金物の開発を推進していったのである。8番線での施工写真昭和32年当時の現場風景KSタイ S型・LL型9